
独特の香りと風味で人気のにんにく。
スーパーに行くと、ゴロゴロッとカゴに盛られていて、いざ買おうと思うと迷っちゃう・・・
①国産と中国産が並んでいて、その違いが分からない。
②産地を決めても、カゴに盛られているどのにんにくがいいのか分からない。
「大きくて皮がボロボロじゃないやつでいいや!」
って感じで選んでませんか?
ちょっと!ちょっとちょっと!
国産か中国産では味も違うし、にんにくだってよ~く見れば美味しいものを選び出せるんですよ。
料理に合った美味しいにんにくが誰でも簡単に選べる、にんにく選び方図解チャートを大公開しちゃいます!

蘭子式!にんにくの選び方チャート
スーパーでどのにんにくが良いのか迷ったときにパッと判断できるよう、にんにくの簡単な選び方を図にまとめました。
これさえあれば、あなたもにんにく選び名人になれます!
※図のあとに、図の内容の詳しい説明があります。
まずは国産にんにくか?中国産にんにくか?
売り場に行ってまず最初に悩むのが「安い中国か?高い国産か?」ではないでしょうか?
できれば安いほうが良いけど、中国産で大丈夫なの?って思っちゃいます。
もちろん、中国産でも安全なもの(=有機野菜表示のあるもの)を選べば大丈夫ですし、用途が決まっていれば中国産もアリですよ。
国産にも2種類の味がある
ひとくちに国産と言っていますが、国産の中でも主に2種類の品種が出回っていて、味がかなり違います。
ですので、にんにくをちゃんと選ぶには、中国産を含め、計3種類のにんにくの特徴を頭に入れておけばOKですよ。

1.【国産】寒地系 福地ホワイト種
国産の1種類目の品種が「寒地系(かんちけい)」と言われるもので、寒い場所で育ちやすい品種です。
国産品のなかでも「青森県産の福地ホワイト」が国内シェア70%と圧倒的で、ほとんどのスーパーで目にします。
見た目の特徴 | ・やや大ぶりでズッシリ。 ・りん片(粒)が親指よりも太くてずんぐり。 ・6~8片ほどに分かれている。 |
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味 | 糖度と辛みのバランスが良く、どんな料理にも使いやすい。 |
主な産地 | 青森県、岩手県、宮城県など |
2.【国産】暖地系 早生種・嘉定種
国産の2種類目の品種が「暖地系(だんちけい)」で、関東以南で栽培しやすく、早生(わせ)とか嘉定(かてい)という品種名があります。
見た目の特徴 | ・福地ホワイトと比べてやや小ぶり。 ・りん片(粒)が平べったく、人差し指くらいの細さ。 ・10~12片ほどに細かく分かれている。 ・少し紫色をしているものもある。 |
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味 | ピリピリとした辛みが強く、にんにく本来の味が楽しめる。 |
主な産地 | 四国(香川県)、九州 |
3.【中国産】早生種・嘉定種
スーパーに並ぶ中国産にんにくのほとんどが暖地系 早生種・嘉定種です。
見た目や味の特徴は国産の早生種・嘉定種と一緒です。
【実証!】国産と中国産の味の違い
この際なので、国産にんにくと中国産にんにくを同時に食べ比べてみました!
普段は当然別々に食べてるので、違いを感じるのが難しかったのですが、今回は差をハッキリと感じることができましたよ。
地元スーパーで買ってきたのは
・国産・・・福地ホワイト 278円
・中国産・・・品種不明(暖地系) 3つで98円
すりおろしたときの違い
まずはすりおろしを比較してみましょう。
すりおろした時の見た目
見た目は中国産が少し茶色がかっていて水分少な目。
国産はすりおろしリンゴのような、キレイな黄色をしています。
まあそれほど大きく違わないですね。
すりおろした時の香り
香りは国産福地ホワイトのほうが強く、食欲をそそるようないい匂いがしっかりと漂ってきます。
中国産のほうは香りがやや弱く、野菜のような匂いが混ざった感じ。
すりおろした時の味
味は産地というより品種の違いが大きいと思いますが、中国産はピリピリの辛みが先に来ます。
国産の福地ホワイトは、ピリッとはしていますが刺激は控えめで、品の良い辛さを感じます。
焼いたときの違い
次は丸焼きにしてみました。
加熱することで辛み成分がなくなるので、にんにく本来の味が分かるはず。
焼いた時の味
中国産のほうは、ベチャッとした食感で、確かに辛味は消えていますが、かといって他に味がしない感じ。
国産のほうは、ジャガイモのようなホクホク食感で、甘みを感じます。
さらにうま味も加わり、しっかりとにんにくを味わえる仕上がりになっています。
【すりおろしで使う場合】
ピリッとした辛さを求めるなら中国産。
ピリ感は少ないが、うま辛い風味と香りを求めるなら国産の福地ホワイトがおすすめ!
【加熱する場合】
丸焼きなどに代表される、にんにくそのものを味わう料理には国産の福地ホワイトが断然オススメ!
パスタやステーキなどの風味づけや味のアクセントとして使うなら、中国産にんにくでもOKでしょう。

中国産にんにくでも「有機」なら安心
中国産のにんにくを買う時に気になるのが安全性ではないでしょうか?
農薬や化学肥料などがたくさん使われていて、残留農薬とかはっきり分からないから不安です。。。
そんな時は「有機栽培」「オーガニック」と書いてある中国産にんにくを選べば安心です。
有機栽培と名乗っている野菜は、国の厳しい基準をクリアしている証拠。
具体的には、
- 禁止農薬や化学肥料を使わずに野菜を育てる
- 2年の間禁止農薬や化学肥料を使用していない土壌で育てる
- 生産プロセスがきちんと記録されている
- 第三者の検査に通過する
など、様々な安全・安心項目をクリアすることで「有機野菜」を名乗ることができます。
参考:有機食品の検査認証制度
これなら中国産でも安心して食べることができますよ。

美味しいにんにくの選び方
さて、これで産地や品種は選ぶことができましたので、次は、カゴにゴソゴソッと盛られているにんにくの中から、美味しいにんにくを選び出す判断基準をマスターしましょう。
- 見た目より重く感じるもの
- 中身がギッシリ詰まっているもの
- なるべく白いもの
- 根の部分がキレイなもの
見た目より重く感じるもの
持ってみて他のものよりズッシリと重いものは、中身がしっかり詰まっていて、水分もあり、良いにんにくです。
ニンニクは乾燥させることで、保存性を高めていますが、古いものや必要以上に水分が抜けてしまうと、風味が悪くなってしまいます。
中身がギッシリ詰まっているもの
りん片同士の隙間が空いていないもの、中身と外皮の間に隙間がないものが新鮮です。
隙間があるものは、収穫から時間が経ち過ぎて、中身の水分が抜けてしまっている可能性があります。
なるべく白いもの
品種によって、表面の色が黄色っぽったり、赤紫が入ったものなどがあり、ひとくちに真っ白じゃなければいけないとは言えませんが、なるべく白いものを選びましょう。
表面が茶色っぽく変色しているものは鮮度が悪いので避けましょう。
根の部分がキレイなもの
根のカット部分にカビが生えているものは、保存状態が悪かった証拠です。
中まで傷んでいる可能性が高いので避けましょう。

最近増えてきたスペイン産にんにく
最近は中国産だけでなくスペイン産のにんにくもスーパーでよく見かけるようになりました。
中国産よりもやや大粒なのに、価格が98円とかで買えるので、興味がある人も多いのではないでしょうか。
こちらはアホモラードという品種で、味も香りも皆さんが良く知るにんにくとはかなり異なります。
国産や中国産と比べてかなりマイルドな味と香り。
すりおろしは辛味と香りが弱いのであまりおすすめできません。
加熱調理では、国産福地ホワイトのようなホクホク感や甘みはありませんので、丸焼き的な食べ方は向きませんが、ハーブのような香りとコクで、スペイン料理やイタリアン、肉料理に良く合います。
にんにくというよりハーブに近いと思ったほうがイメージ的に想像しやすいかも。
中国産よりも品質管理の行き届いたものが多いので、一度試してみてはいかがですか?
買ってきたにんにくの保存方法
せっかく選び抜いて買ってきたにんにくは、最後まで美味しくいただきたいもの。
にんにくって1,2かけくらいしか使わないことも多いので、正しい保存方法を知っておくと、美味しく長持ちさせることができますね。
1,2週間で使い切る予定なら、風通しの良い冷暗所(日光が当たらず、涼しい場所)で常温保存可能です。
ビニール袋に入っていると湿気がこもりカビの原因になるので、必ず取り出してかごなどに入れて保存を。
いつ使うか分からない場合は、冷蔵庫や冷凍庫を利用して長持ちするようにしましょう。
にんにくを冷蔵庫に保存で1か月OK
実は冷蔵庫は、湿度が低くてにんにく保存に適した温度に近いのでけっこうおすすめの保存場所。
- 皮つきのままま新聞紙やキッチンペーパーに包む(カビ防止のため)。
- ニオイ漏れ防止のためポリ袋に入れる。ジップロックでなくてOK。
- できればチルドルーム、なければ冷蔵室に入れて保存。(野菜室は少し温度が高いため)
これで1か月程度は十分保存できます。
にんにくを冷凍庫保存で2,3か月
もちろん、冷凍庫で保存してもOKです。
冷凍保存なら保存期間も2,3か月ありますので、すぐに使う予定がない時は冷凍のほうがいいかもですね。
- 外皮をむいて1片ずつにする。
- 薄皮もむいて実だけにする。
- 冷凍用ジップロックに入れて冷凍庫へ。
- 使う時は根っこの部分をカットして使います。
ただ、時間が経つほどにんにくの風味は落ちていきますので、なるべく早く使いきりたいですね。
にんにくの選び方 まとめ
今回は、スーパーでよく見かける品種を中心に、にんにくの選び方をご紹介しました。
やっぱり、一番おいしくてどんな料理にも使えるのは福地ホワイトという、大きくて高い国産のにんにくです。
でも、中国産やスペイン産のものでも、加熱調理で使える場面は多くありますので、うまく使い分けるのも一つの方法です。
スーパーでにんにく選びに迷ったら、冒頭でご紹介したあのにんにくチャートをぜひ活用してくださいね♪

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